北海道旭川市の河川植生規模が異なる河川に生息する頸吻亜目昆虫相を調査し,山間部から都市部にかけての分類学的多様度・類似度がどのように変化を調べることで,都市部における河川敷の生態系ネットワークを考察するものである.これら河川の河川植生規模や河川周辺の環境要因をGISを用いて数値化し,昆虫相多様性,河川植生規模,周辺環境要因の相関を検討した.結果,昆虫相の多様性は河畔植生規模に比例し,一定以上の河川植生規模になると河川周辺が極めて都市化された場合でも種多様性をある程度は保持できる可能性がある.また生態的回廊の要所に設けられた中核地が担う生物多様性保持機能の役割が大きいことも改めて確認された.
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