研究実績の概要 |
イルミナ社MiseqとMilipore社MinIONによるデータの解析より得られた複数のコンティグを繋ぐために、プライマーを設計しサンガーシークエンサーを用いて配列を得た。その結果、4つのコンティグとなり合計385,325 bp(373,509 bp, 10,660 bp, 627 bp, 529 bp)となった。サンガーシークエンスによって得られた領域の多くは反復配列領域であり、この結果はほとんどの配列が得られたと見なせる。遺伝子予測プログラム「GeneMarkS」を用いて解析を行い、260個の遺伝子が推定された。 ウイルスと宿主細胞を混合したサンプルから1細胞を単離し、蛍光顕微鏡撮影によって細胞内のウイロプラズム(ウイルス工場)の形状を把握した合計158細胞を用いてシングルセルトランスクリプトーム解析を行った。ライブラリーは、HiSeq Xを用いて解読した。ゲノム配列から予測された260個の遺伝子のうち244個の発現が検出された。各細胞からは,2-110個の遺伝子の発現が検出された。Blastxの結果、発現が確認された遺伝子のうち74個の遺伝子が他のウイルス配列にhitした。ウイロプラズムの発達形状を基に5つに分けて発現遺伝子数を比較すると、1)ウイロプラズムが確認できない細胞では、2-70個、2)粒・点状の細胞では、12-110個、3)帯状・環形の5割未満の細胞からは、16-97個、4)環形の5割以上から環形の細胞では、10-92個、5)大きなゴツゴツした環形の細胞では、9-94個、であった。最も多くの細胞から検出され、Blastxでhitした遺伝子は「DNA topoisomerase II」であった。 ウイルス感染の条件を揃えられないためにシングルセルトランスクリプトーム解析を試み、詳細な手法の検討や特性を把握することができ、新たな多くのデータを得ることができた。
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