研究課題/領域番号 |
19K06186
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40030:水圏生産科学関連
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
高野 義人 高知大学, 海洋コア総合研究センター, 客員講師 (10435852)
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研究分担者 |
長崎 慶三 高知大学, 教育研究部自然科学系理工学部門, 教授 (00222175)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 藻類ウイルス / ウイルス形態 / ウイルス感染過程 / ウイルスゲノム / シングルセルトランスクリプトーム解析 |
研究成果の概要 |
有害赤潮藻類Heterocapsa circularisquamaに感染する大型DNAウイルスHcDNAVについて、蛍光顕微鏡観察像を得た細胞を用いたqPCR法により、1細胞内でのウイルス特定遺伝子コピー数推定を行い、宿主細胞内のウイロプラズム形状とウイルス遺伝子増幅の相関的経時変化を明らかとした。 ウイルスゲノムはほぼ全領域解読し、計385,325 bpとなった。蛍光顕微鏡撮影した158細胞を用いたシングルセルトランスクリプトーム解析により、ウイルス増幅段階毎での発現遺伝子解析に成功し、予測された260個の遺伝子のうち244個の発現が検出された。それらうち74個が他のウイルス配列にhitした。
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自由記述の分野 |
藻類学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
微小な細胞について鮮明な蛍光顕微鏡観察像を得た細胞をqPCR法や1細胞トランスクリプトーム解析に用いて成功させた。qPCR法では細胞の部位毎に単離することで、ウイルス遺伝子の所在を明らかとした。科学的に大切なことは証拠を残すことであり、技術の修練により可能であることが示せた。感染状態を把握した発現解析は初の試みであり、感染過程の発現遺伝子の解明とその後の遺伝子解析に繋がる。 HcDNAVは、二枚貝の斃死を起こす有害赤潮藻類の一種(Hc)に感染し死滅させる。増幅過程を把握した本ウイルス遺伝子を標的としたqPCR検出により、Hc出現後および赤潮発生後からの消失時期の推察可能となることが期待できる。
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