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2020 年度 実施状況報告書

外来珪藻ミズワタクチビルケイソウの環境DNAによる早期検出法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 19K06187
研究機関九州大学

研究代表者

鵜木 陽子 (加藤陽子)  九州大学, 農学研究院, 技術専門職員 (10380560)

研究分担者 栗原 暁  九州大学, 農学研究院, 助教 (00399817)
真山 茂樹  東京学芸大学, 教育学部, 名誉教授 (40199914)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード外来珪藻 / 内水面 / 環境保全 / Genetics / Single cell / ジェノタイピング / ミズワタクチビルケイソウ
研究実績の概要

1) サンプルの収集および定期観察:ミズワタクチビルケイソウ (Cymbella janischii)の在および推定不在を検証するための環境DNAサンプルを地理的に異なる場所でそれぞれ5箇所採取した。しかし、コロナの影響で予定していた一部を採取できず、残りは次年度へ繰り越しとなった。一方、筑後川での定期観察とサンプリング(顕微鏡観察用)はできており、今後有用なデーターになるものと期待される。
2) ジェノタイピング:昨年取得した日本のC. janischiiの遺伝子配列を元に、日本で本種を特異的に検出するプライマーセットを、28SおよびrbcLでそれぞれ数カ所設計した。このうち28Sについて、そのジェノタイピングの詳細を検討するために、日本のC. janischiiおよび最も近縁なC. mexicanaの配列をコントロール遺伝子(500 bp)として準備した。しかし、コロナの影響で、コントロール遺伝子を用いたジェノタイピングの確認実験は進んでいない。
3) 昨年度実施した受託NGSのデーターを利用して、日本のC. janischiiの葉緑体ゲノムの解析を行った。C. janischiiの葉緑体ゲノムは構造によって2つの配列があり、それぞれの全長配列を決定した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナウイルスの影響(感染拡大防止による行動制限、研究関係消耗品の一部欠品または入手困難)によって、春先~梅雨までに計画していた環境サンプルの収集を一部を実施できなかった。サンプルが揃わない上に、実験を伴う内容(ジェノタイピング)もほとんど進めることができていない。
残りのサンプルの収集とジェノタイピングは来年度以降で実施する予定である。
また、2020年度当初はジェノタイピング設計の基礎データーとして、日本の環境サンプルのメタバーコーディングを行う予定であったが、環境サンプルが揃わない上にサンプルの処理(DNA抽出)もできないことから、メタバーコーディングのデーターを先に取得することは諦め、既存の情報のみで人工的に作成したコントロール遺伝子を用いる方法に切り替えた。

今後の研究の推進方策

2021年度は以下を実施する予定である。
1) 前年実施できなかった残りの環境サンプルを採取する
2) コントロール遺伝子を用いてジェノタイピングの条件検討を進める。必要に応じてジェノタイピングの再設計を行う。
3) 環境サンプルからDNAを抽出し、2で得たジェノタイピングが環境サンプル(DNA)でも再現できることを確認する。
4) 環境サンプルの形態的観察によるフロラデーターを取得する
5) 筑後川での定期的な観察に基づく生態・形態データーをまとめる

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウィルスにより実施できなかった分を次年度以降で使用する。また、これまでに得たデーターの報告(論文)をいくつか予定しており、それらの費用に充てる。
使用計画は下記は予定している。
ジェノタイピング(PCR, リアルタイムPCR, PCR産物の配列確認)、実験補助人件費、旅費(サンプル収集・学会発表など)、英文校閲・投稿費用など。

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公開日: 2021-12-27  

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