研究課題/領域番号 |
19K06187
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
鵜木 陽子 (加藤陽子) 九州大学, 工学研究院, 学術研究員 (10380560)
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研究分担者 |
栗原 暁 九州大学, 農学研究院, 助教 (00399817)
真山 茂樹 東京学芸大学, 教育学部, 名誉教授 (40199914)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ミズワタクチビルケイソウ / 外来種 / 特異的検出 / 特許 |
研究実績の概要 |
これまでに開発したプライマーのみによる検出に加えて、内部に新規のプローブを追加し、特異性と感度を強化した。これにより、DNA量が少なく、供雑DNAの多い河川水からの検出が容易になった。反応試薬(ポリメラーゼ)も一般的でキャリーオーバーを回避する酵素が使用可能になったことから、検出作業も従来法よりも簡便となり、本検出系は一般に使用できる方法として確立することができた。新設したプローブは、追加の特許を出願しており(特願2023-170652)、従来法の部分の論文は投稿中である。 本研究の成果も含め、R5年度の日本水産学会秋季大会にて、研究会「河川の異変 - 外来種ミズワタクチビルケイソウの問題と最新知見 -」を企画・開催し、本種の問題と最前線の研究知見を一般市民も含めて紹介した。 研究会には、研究機関以外に,釣り人,漁協,水産行政系,環境コンサルタント・アセス会社,メディア,一般企業,アウトドアメーカなど,計 129 名が参加し、今後の求められる対策と研究展開についての議論を深めた。 他に、国際学会2件(第5回国際環境DNA学会、第26回国際珪藻シンポジウム)の発表も行ない、本種の問題と研究について国際的にも周知することができた。特に第26回国際珪藻シンポジウムでは、世界的に問題になっているDidymo(Didymosphenia dentata)の研究者の関心を得ることができ、侵入外来珪藻についての今後の国際的な研究協力・研究展開が期待された。
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備考 |
特異的検出は令和4年度;5年度の水産庁 効果的な外来魚等抑制管理技術開発事業で実践的な利用を検証しており、河川の現場で利用しやすいようにマニュアルの整備を行った。
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