来たる食糧難の時代に備え、カタクチイワシを既存のスケトウダラなどの冷凍すり身原料と代替せしめることにより、特定魚種への漁獲強度の集中による資源量の低下を緩和できるものと考えた。研究の結果、小型のカタクチイワシからタンパク質のみを得る方法を開発した。また、このタンパク質はから、一般に出回っている蒲鉾よりは若干弾力が無いが、蒲鉾をつくることに成功した。一方で、セリンプロテアーゼがこの蒲鉾の弾力を弱めていることが明らかになり、これはセリンプロテアーゼインヒビターを加えることで解消できた。今後、天然物由来のプロテアーゼインヒビターを添加することで産業への実用化への目途がつくと考えられた。
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