研究課題
基盤研究(C)
本研究課題においては,現物移転・給付プログラムであるインドの公的分配システム(PDS)の制度変化や移転規模が栄養摂取や食料消費に及ぼす影響を検証し,また,大学院生との共同研究としてエチオピアで実施されている食料・現金の直接給付やワークフェア型のFood for Work (FFW) /Cash for Work (CFW)を含む取り組みが農業生産あるいは食料消費行動に及ぼす影響をマイクロな家計調査と準実験アプローチによるプログラム評価手法を用いて検証した。
農業経済学
第11回アジア農業経済学会において報告した大学院生との共同研究では,労働供給を伴うFFW/CFWが家計内生産活動に及ぼす影響を無視できないことを示唆する結果を得ており,今後こうした観点からの現物・現金給付プログラムの検証が必要になることを明らかにできた。また,インドの食料配給,エチオピアの食料・現金給付のプログラムの分析それぞれにおいて採用したその効果を探るための準実験アプローチは,こうした取り組みを行う他の事例のインパクト評価についても適用可能なものであると考える。