研究課題/領域番号 |
19K06254
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
金子 治平 神戸大学, 農学研究科, 教授 (40204557)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 食品ロス |
研究実績の概要 |
本研究では,市町村が実施した「食品ロスダイアリー」をもとに世帯属性別品目別重量ベースの食品ロスを推計し,国勢調査結果,日本食品標 準成分表や家計調査結果と組み合わせることによって,食品ロスを重量・カロリー・金額ベースで推計することを目的としている.さらに,「食品ロスダイアリー」以外の方法によって家庭系食品ロスに関する推計を行っている統計データについて,その推計方法や根拠とし ている基礎資料を精査することも目的としている. そのため,本年度においては「食品ロスダイアリー」調査を実施していた仙台市を訪問し,「食品ロスダイアリー」の個票データの借用を依頼し,借用することができた.現在は,借用中のデータをもとに,世帯人員・就業の有無・年齢別などの世帯類型の違いによる食品廃棄の有無や廃棄量の相違について分析を進めている.また,同時に,「家計調査」の購入数量と金額データをもとに,調査時点における仙台市における食品の購入単価を推定し,「食品ロスダイアリー」のデータとリンクすることにより,廃棄金額の推定についても分析を進めつつある.さらに,神戸市の「食品ロスダイアリー」を整理した結果と比較検討して,地域による相違についても分析を行なっている. また,ウェブの検索により,地方自治体が実施しているゴミ組成調査の概要を地方自治体ごとに整理するとともに,平成27年まで農水省が実施していた食品ロス統計のデータについてもその定義を中心に検討を実施している.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
年度末の3月に集中的に,「食品ロスダイアリー」調査を実施している地方自治体を訪問し,また,学生アルバイトを雇用してデータ整理を実施する予定であった.しかし,新型コロナウィルス感染拡大のため,地方自治体を訪問しての依頼や学生アルバイト雇用によるデータ整理を当初の予定通りに進めることができなかった.
|
今後の研究の推進方策 |
新型コロナウィルスによる緊急事態宣言が解除され,7・8月頃までに地方自治体への訪問や学生アルバイトの雇用が可能になれば,当初の予定通りに,「食品ロスダイアリー」データの借用を依頼して入手し,そのデータの分析を進める予定である. また,ゴミ組成調査は実施している市町村によって,調査方法等が異なるようなので,実際に地方自治体での聞き取り調査を実施することを予定している.
|
次年度使用額が生じた理由 |
年度末の3月に集中的に実施する予定であった調査や雇用者によるデータ整理が,新型コロナウイルス感染拡大により,実施できなかった. そのため,次年度において上記の調査及びデータ整理を含めて実施することとした.
|