研究課題/領域番号 |
19K06265
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研究機関 | 桃山学院大学 |
研究代表者 |
大島 一二 桃山学院大学, 経済学部, 教授 (40194138)
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研究分担者 |
内山 怜和 桃山学院大学, 経済学部, 講師 (20771025)
西野 真由 愛知県立大学, 外国語学部, 准教授 (40381743)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 外国人労働力 / 台湾 / カンボジア / 派遣機関 / 失踪 / 沖縄県 / 青森県 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、日本の農業関連産業にたいして、外国人労働力を供給している主要送り出し国の派遣システムの現状と課題を明らかにすることである。本研究で、この点に注目するのは、派遣国の派遣システムの解明が、今後の中長期的な日本向け派遣の動向(派遣数の増減、失踪等の社会問題)に対応する際に必要不可欠であると判断したためである。 研究方法としては、派遣国における派遣機関調査、派遣労働力を対象とした面接調査、外国人労働力受け入れ競合国の調査等を実施することによって、日本での現地調査だけでは知り得ない情報を入手し、今後の農業関連産業における外国人労働力受入体制を新たに構築するための有益な情報を得ることを目的とする。 2019年度は、以下の調査を実施した。1.沖縄県における外国人労働力の就業について、現地での調査を実施した。2.青森県における外国人労働力の就業について、現地の状況に詳しい研究者を招聘して、研究会を実施した。3.カンボジアにおけるカンボジア人労働力の海外派遣について、派遣機関を対象に、現地での調査を実施した。4.台湾における外国人労働力の現状について、統計等を用いて分析を行った。 これらの調査、研究会によって、以下の点が明らかになった。1.沖縄県、青森県の外国人労働力の就業、生活等について、日本人労働力の雇用がかなり困難であること、失踪問題がかなり深刻であることなど、新たな知見を得た。2.カンボジアの派遣機関の実態について、派遣機関が中国人等の外国人によって運営されているなど、新たな知見を得た(現在論文を執筆中)。3.台湾の外国人労働力の就業実態について、ベトナム人の失踪が多いことなど、新たな知見を得た(すでに論文を執筆して現在印刷中)。 これら一連の研究に基づいて、2020年度にさらに研究を発展させる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の目的は、日本の農業関連産業にたいして、外国人労働力を供給している主要送り出し国の派遣システムの現状と課題を明らかにすることである。研究方法としては、派遣国における派遣機関調査、派遣労働力を対象とした面接調査、外国人労働力受け入れ競合国の調査等を実施することによって、日本での現地調査だけでは知り得ない情報を入手し、今後の農業関連産業における外国人労働力受入体制を新たに構築するための有益な情報を得ることを目的としている。 この目的のために、2019年度は、1.沖縄県、青森県における外国人労働力の就業実態研究、2.カンボジアの労働力派遣機関における調査研究、3.台湾の外国人労働力の資料研究を実施した。 これら一連の研究によって、日々変化する日本国内の外国人労働力の就業、生活実態を把握しつつ、東南アジアにおける派遣元の一つであるカンボジアでの派遣実態を明らかにし、さらに日本と労働力の受け入れという側面で競合する台湾の受け入れ実態もある程度明らかにできた。 また、これらの成果から、2020年度に予定している各地での追加調査および研究を実施するにあたっての基礎条件が形成できたと考えられる。 こうしたことから、「おおむね順調に進展している」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の目的は、日本の農業関連産業にたいして、外国人労働力を供給している主要送り出し国の派遣システムの現状と課題を明らかにすることである。研究方法としては、派遣国における派遣機関調査、派遣労働力を対象とした面接調査、外国人労働力受け入れ競合国の調査等を実施することによって、日本での現地調査だけでは知り得ない情報を入手し、今後の農業関連産業における外国人労働力受入体制を新たに構築するための有益な情報を得ることを目的としている。 この目的のために、2020年度は以下の研究を予定している。1.日本の各地域における外国人労働力の就業実態研究を実施する。2.カンボジア等の東南アジア諸国における労働力派遣機関を対象とした調査研究を実施する。3.台湾等の外国人労働力受け入れ地域の資料研究を実施する。 これら一連の研究によって、日々変化する日本国内の外国人労働力の就業、生活実態を把握しつつ、東南アジアにおける派遣元の派遣実態を明らかにし、さらに日本と労働力の受け入れという側面で競合する台湾等の受け入れ実態もさらに明らかにできると考えられる。 しかし、2020年冬から深刻化している新型コロナウィルスの感染拡大という不測の事態を受けて、今後、国内外の現地での調査研究の実施が危ぶまれる事態となっている。今後の趨勢はなお不明確であるが、その時の状況を十分に把握しつつ、危険がないように配慮し、さらに研究を遂行していきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
カンボジア現地調査について、現地情勢が流動的であり、詳細な支出項目を事前に完全に把握することはできなかった。このため20,384円の余剰が発生した。カンボジア現地調査は2月に実施したため、残額として残った。次年度の旅費に使用する予定である。
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