本研究では、複数時期の衛星画像を用いて、耕作放棄地の抽出方法を開発することを目的とした。そのために、大きく二つの課題を設定した。一つ目は、異なるセンサによる異なる時期の衛星画像の補正方法を確立することとし、二つ目は、本課題に適した分類器を開発することとした。画像補正では、既存の複数の手法に改良を加え結合した方法を開発した。得られた画像により耕作放棄地の抽出を行ったところ、既往の研究と比較して精度の高い結果が得られた。新たな分類器の開発では、ラフ集合理論に基づいた分類器の開発を行ったが、多バンド化による分類精度の向上が、既往の分類器と比較して小さいことが明らかになり、その問題点を明らかにした。
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