研究課題
基盤研究(C)
本研究の目的は、ダイズの機能未知遺伝子GmTDF-5が作用する塩ストレス応答・耐性機構を特定し、同遺伝子による耐塩性形質の活性化プロセスを解明することにある。研究の結果、GmTDF-5は塩ストレス処理後、植物の地上部器官、特に維管束・木部組織で発現していること、同遺伝子の過剰発現が細胞壁の力学的特性に関わるペクチン代謝の酵素遺伝子やストレス応答に関わる植物ホルモンの制御因子の転写量に影響を与えていることが分かった。
環境農学
本成果は、機能未知遺伝子GmTDF-5による塩ストレス応答・耐性機構の活性化プロセスを理解する上で重要な知見になると考える。形質転換シロイヌナズナで見られたGmTDF-5の機能発現による耐塩性上昇のプロセスを適切にコントロールできれば、ダイズの潜在能力を引き出した新たな耐塩性品種をデザインできるかもしれない。