本研究は、人工授精受胎率低下要因となる遺伝子多型を探索し、遺伝的要因の解析による人工授精受胎率向上を目指した知見を得ることを目的とした。ウシ受胎性に関与するとの報告がある遺伝子多型や受精システム、初期発生に関与する多型、さらに今回実施した網羅的SNP解析結果を踏まえ、より低コストで判定が可能であるPCR-RFLP法による解析プロトコールの確立を行い、計167遺伝子多型を解析した。各遺伝子型が各産次初回人工授精による受胎率について多変量ロジスティック回帰分析を行った結果、繁殖雌牛および人工授精に供した種雄牛において28および7遺伝子型で有意なオッズ比が認められた。
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