ラクトフェリンによるオートファジー活性化は研究代表者が発見した生命現象であり、本研究課題によりその生理的意義の一端が明らかになったと考えられる。また、細胞自身が持つオートファジー活性を亢進させる天然由来成分の探索、および応用は、細胞内クリアランスを介した有効かつ新しい疾患予防・治療戦略としても期待されている。したがって、本研究課題で得られた成果を基盤として、将来的にラクトフェリンがオートファジー機能の低下に起因する炎症性腸疾患を含めた慢性疾患に対する創薬のシーズとなることも期待される。さらにラクトフェリンを含む乳製品に対して新たな付加価値を与えることも予想される。
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