パラホルムアルデヒド固定したスッポン嗅覚器の凍結切片を作製し、in situハイブリダイゼーションに用いた。また、スッポンの嗅覚受容体遺伝子をPCRクローニングし、ジゴキシゲニン標識のRNAプローブを作製してin situハイブリダイゼーションに用いた。幾つかの嗅覚受容体遺伝子については、in situハイブリダイゼーションで得られたシグナルの嗅覚器における3次元的分布が明らかになりつつある。一方で、一部の嗅覚受容体遺伝子については、解析が完了しないままとなっており、成果を発表するに至っていない。前年度に冷凍庫が相次いで故障したことによって、嗅覚器サンプルだけでなく、免疫組織化学に使用する抗体等も廃棄処分した結果、当初の予定よりもかなり遅れた進行となっており、データ解析を今後も継続して実施する必要が生じた。
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