国内外の研究グループの動向を見ると、フラビウイルスのIFN感受性に関する研究が進められているが、IFN感受性の観点から宿主域、病原性増悪化の決定要因について踏み込んだ研究はない。本研究では、これまでに獲得していたIFN耐性ジカウイルスの性状解明に取り組み、IFN抵抗性ウイルスに特異的な変異の同定に成功した。このような知見は希少で、高い学術的、科学的意義があると考えている。本研究により、フラビウイルス宿主域に関する理解が深まることは自然宿主から非自然宿主へのウイルス伝播の分子様式についての知見の集積につながり、今後の感染伝播制御に向けた計画立案への応用が期待される。
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