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2021 年度 実績報告書

愛玩動物用SFTSワクチンの開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K06395
研究機関岡山理科大学

研究代表者

森川 茂  岡山理科大学, 獣医学部, 教授 (00167686)

研究分担者 朴 ウンシル  国立感染症研究所, 獣医科学部, 主任研究官 (90750117)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードSFTS / ネコ / ワクチン / VLP
研究実績の概要

愛玩動物のSFTS発症予防は、人への感染リスクというOne Healthの観点からも重要である。特にネコは発症すると致死率は60%と非常に高い。高い致死率はネコへの実験感染でも確認された。発症ネコや発症イヌから獣医師、獣医看護師、飼育者への感染が多数報告されてきた。これまで、SFTSの不活化ワクチン、DNAワクチンの有効性をネコの実験感染モデルで解析したところ、DNAワクチンの方が有効であったが、感染は防御できず発症防御効果が認められた。DNAワクチンで十分な免疫誘導するには4回接種が必要であった。そこで、本研究ではウイルス様粒子(VLP)ワクチン候補を作出した。VLPワクチンを選択したのは、1)3種病原体等に指定されているSFTSVを大量培養して不活化ワクチンを製造することは実用上困である、2)弱毒ウイルスは弱毒ウイルス株の作製に時間がかかり、さらに強毒株への病原性復帰リスク等の問題がある、3)VLPはdendric細胞等の抗原提示細胞に取り込まれMHC class I及びclass II応答を刺激する、4)VLPは組換えで製造するため安全である、5)VLPにはSFTSVのNSsやL蛋白質を含まないため、”differentiate infected from vaccinated animals (DIVA)”が可能であるなどの理由による。 そこで、組換えワクチニアウイルスによりSFTSVのGPCとNPを共発現すると、RK13細胞で効率良くVLPが産生された。 VLPをアルミアジュバンドと細胞性免疫も誘導できることが知られているコメ由来のdsRNAアジュバントを用いてI型インターフェロンレセプターKOマウスを免疫して効果を比較した結果、両者に差がなかった。ネコの感染実験ではVLPワクチンをアルミアジュバントで免疫すると不活化ワクチンと同程度のワクチン効果であった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Diagnostic system for the detection of severe fever with thrombocytopenia syndrome virus RNA from suspected infected animals2021

    • 著者名/発表者名
      Park Eun-sil、Fujita Osamu、Kimura Masanobu、Hotta Akitoyo、Imaoka Koichi、Shimojima Masayuki、Saijo Masayuki、Maeda Ken、Morikawa Shigeru
    • 雑誌名

      PLOS ONE

      巻: 16 ページ: e0238671

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0238671

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Isolation of SFTSV from cats and dogs and the phylogenetic analysis 国内のネコ及びイヌ由来SFTSウイルスの分離と系統解析2021

    • 著者名/発表者名
      石嶋慧多, 朴ウンシル, 立本完吾, 黒田雄大, ビルへス メンドーサミラグロス, 井上雄介, 原田倫子, 鍬田龍星, 下田宙, 松鵜彩, 森川茂, 前田健
    • 学会等名
      日本ウイルス学会
  • [学会発表] Effective inactivation of highly pathogenic virus in serum samples for safe processing in low-containment laboratories2021

    • 著者名/発表者名
      渡辺俊平, 福士秀悦, 村木微香, 原田俊彦, 下島昌幸, 吉河智城, 黒須剛, 加来義浩, 森川茂, 西條政幸
    • 学会等名
      日本ウイルス学会

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公開日: 2022-12-28  

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