ウシのクロモグラニン Aの発現動態と生理的役割について研究を実施した。ウシのクロモグラニン Aの血中濃度測定系を構築し、妊娠初期の血中動態を検討したところ、受胎例では大きな変動がなく低値で推移したが、不受胎例では不規則な変動を示すものがあった。ウシの子宮灌流液中のクロモグラニン Aの発現をイムノブロット法で検討し、灌流液採取の直後の周期の受胎成績との関連を検討したところ、不受胎例では発現の亢進が認められた。ウシ子宮内膜上皮細胞にクロモグラニン Aを添加して遺伝子発現の変化を検討したところ、クロモグラニン A は子宮内膜のケモカインの発現を促進することが示された。
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