本研究では、現行のインフルエンザワクチンの効果を高めるため、安全性が高く、効果的な免疫賦活作用を持つ新規アジュバント候補物質を同定することを目的として、ヒトでの使用が認可されている145種類の食品添加剤群に着目し、マウスモデルを用いてスクリーニングを行なった。その結果、インフルエンザワクチン免疫個体において、コントロールのアラムと比べて、より高いアジュバント効果を示す41種類の食品添加物を同定した。さらにエボラワクチンや新型コロナワクチンにおいても、同様に高いアジュバント効果を示す複数の化合物を見出した。本研究は、より効果的で安全性の高いアジュバント開発につながることが期待される。
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