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2021 年度 実施状況報告書

ベトナムの家禽におけるニューカッスル病ウイルスの浸淫状況および抗体保有状況の調査

研究課題

研究課題/領域番号 19K06402
研究機関鳥取大学

研究代表者

曽田 公輔  鳥取大学, 農学部, 准教授 (00582983)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードニューカッスル病 / ベトナム / 家禽
研究実績の概要

ニューカッスル病は伝播力が極めて強い鳥類の主要なウイルス性疾病であり、養鶏産業における最も重要な疾病の一つである。ベトナムにおけるニューカッスル病ウイルスの性状についてはこれまで殆ど情報が無く、本研究ではその侵淫状況を明らかにすることを主目的とする。当研究室が実施した鳥インフルエンザウイルスをターゲットとしたサーベイランスにおいて、2017年10月から2020年3月までにベトナム北部のハノイ市およびクアンニン省、中南部のニャチャン市(クアンホア省)、および南部のロンアン省の生鳥市場の家禽(アヒル、バリケン、およびニワトリ)計500羽の咽喉頭およびクロアカ(総排泄腔)のスワブ材料を発育鶏卵に接種し、ウイルス分離を試みた。結果、本年度新たに計93株の赤血球凝集能を有するかつA型インフルエンザウイルスではないウイルスが新たに分離された。昨年度に報告した非A型インフルエンザウイルス7株とあわせ、計100株の国内への輸入手続きを行い、2021年11月に受け取りを完了し、2022年5月現在、これらのウイルスの同定を前年度から引き続いて進めている。本研究のターゲットであるニューカッスル病ウイルスが分離されていた場合は適宜その遺伝子ならびに抗原性を調べ、周辺国の流行状況との比較を行っていく。加えて、すでに輸入が完了している家禽血清を用いたNDV抗体保有状況調査を継続し、ニューカッスル病ウイルスのベトナムにおける流行状況が明らかになることが期待される。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

下記の理由により、研究の進捗が遅れ1年間の事業期間の延長を申請し承認された。
・新型コロナウイルス感染症の世界的な流行に伴う運送会社の都合等により、ベトナムで採材したサンプルの日本への輸入が大幅に遅れた(2021年11月受取)。
・2021ー22年度の国内における高病原性鳥インフルエンザ発生に係る確定診断ならびに疫学調査による、当該事業にかけられるエフォートの低下。
・研究実施者所属機関の建物改修に伴う、実験実施環境および期間の限定

今後の研究の推進方策

ベトナムにおけるサーベイランス業務は終了し、本事業に関連するサンプルは遅延はしたものの2021年度中に完了した。加えて、研究実施者所属機関の移転が2022年5月に完了し、その後速やかに抗体保有状況の調査、ならびに分離されたウイルスの同定作業が行える見込みである。
当初想定していたよりも、ベトナムの家禽から分離されるニューカッスル病ウイルスの株数が限られており、申請書に記載した項目のうち、「参照株の抗原性解析や病原性解析」が多角的に展開できない流れが引き続き見込まれる。一方で、ベトナムの家禽の血清疫学調査に関しては、結果がまとまることはすでに確定的であり、感染状況を時系列的かつ地政学的に明らかにできる見込みである。

次年度使用額が生じた理由

事業期間の1年延長に伴う。
繰り越した予算は、すでに前年度までに国内への輸入が完了したサンプルを用いた実験に伴う消耗品に主として使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 国際共同研究 (1件)

  • [国際共同研究] ベトナム国立衛生疫学研究所(NIHE)(ベトナム)

    • 国名
      ベトナム
    • 外国機関名
      ベトナム国立衛生疫学研究所(NIHE)

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公開日: 2022-12-28  

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