研究成果の概要 |
白血病ウイルスはヒトや動物に感染して様々な疾患を引き起こす。名前の通りに白血病、すなわち血液の癌・悪性腫瘍が主であるが、それ以外にも様々な病態に関与する。本研究では猫白血病ウイルス(Feline leukemia virus, FeLV)が感染したことによって生じる皮膚、特に顔面の口吻部(口や鼻のまわり)の変化を解析することによって、白血病ウイルスの新たな病原性について研究した。その結果、FeLVは口吻部の様々な細胞に豊富に存在しており、唾液などの体液中にウイルスが排出されている可能性、洞毛(いわゆるヒゲ)に外見上の変化を引き起こす可能性が明らかになり、本ウイルスが持つ多様な病原性が示された。
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