これまで血清条件下においてNOD系統に由来するES細胞は樹立と自己複製の維持することができなかった。本研究により129系統特異的に発現が維持される転写因子としてEsrrbを同定した。このEsrrbの発現維持により、これまで阻害剤フリーの血清条件下においてES細胞株の樹立ができなかったNOD系統に由来するES細胞株の樹立に成功した。ChiP-qPCR法により、このES細胞においてLIF-Stat3経路の活性化の亢進が認められた。血清条件下におけるES細胞の自己複製には129系統型のStat3のゲノム結合パターンが重要であることが示唆された。
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