研究課題/領域番号 |
19K06461
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
松井 孝憲 久留米大学, 医学部, 准教授 (10425233)
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研究分担者 |
東元 祐一郎 久留米大学, 医学部, 教授 (40352124)
外川内 亜美 久留米大学, 医学部, 助教 (60809177)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | アプタマー / 終末糖化産物 |
研究実績の概要 |
本年度はMG-H1、Argpyrimidineに対するDNAアプタマーの作成を試みた。まずMG-H1及びArgpyrimidineを樹脂カラムに結合させ、SELEX法を施工した。樹脂への固定方法について、樹脂の選択と固定条件(pH)等の検討をおこなった。SELEX法はランダム配列のDNAライブラリとGTP、CTP、ホスホロチオエート化TTP、ホスホロチオエート化ATPを用い、DMSO, MgCl2存在下でDNAポリメラーゼとしてAmpliTaq Goldを用いておこなった。SELEX法の結果得られたオリゴをベクターに挿入後、クローニングにより得られたクローン100個を得たのち、各クローンのシーケンス解析をおこなった。各クローンについて20個ずつオリゴを合成し、Surface plasmon共鳴法により、各オリゴのMG-H1、Argpyrimidineに対する結合強度を検討した。結合強度に関して想定より若干弱かったため、SELEX法の追加及び、DMSO, MgCl2濃度の検討を追加しておこなった。再度得られたクローンについて結合強度の測定をおこなった。また、各オリゴに関して、AGE受容体(RAGE)とMG-H1、Argpyrimidineの結合阻害効果をELISA法により検討した結果、それぞれ阻害効果が高いクローンを5個ずつ選抜した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ターゲット(MG-H1, Argpyrimidine)を樹脂に固定する際に、十分な量を樹脂に保持することができず、樹脂の選抜と固定方法について条件検討が必要だったため。また、SELEX法の結果、得られたクローンのうちターゲットに対する親和性が低かったため、SELEX法の条件を検討し再度おこなったため。
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今後の研究の推進方策 |
得られたMG-H1アプタマー、Argpyrimidineアプタマーについて、培養細胞を用いたin vitroの系で評価をおこなう。MG-H1またはArgpyrimidineによる単球細胞または平滑筋細胞における酸化ストレスレベル、増殖能、遊走能の上昇を抑制するアプタマーを同定していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度の研究内容である、アプタマーの作成に関して、十分に親和性の高いオリゴヌクレオチドが得られなかった。そこで、樹脂の選定、ターゲットの固定条件、SELEX法の回数と条件について検討が必要になり、培養細胞を用いたin vitroのアッセイの一部について、来年度におこなうこととなったため、その費用として使用する。
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