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2020 年度 実績報告書

真菌感染現象における抑制型C型レクチン受容体の生理機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K06465
研究機関千葉大学

研究代表者

矢部 力朗  千葉大学, 真菌医学研究センター, 助教 (00598229)

研究分担者 岩倉 洋一郎  東京理科大学, 研究推進機構生命医科学研究所, 教授 (10089120)
Chung Soo・hyun  東京理科大学, 研究推進機構生命医科学研究所, 助教 (40712443)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワード抑制型C型レクチン受容体
研究実績の概要

C型レクチン受容体であるDendritic Cell Immunoreceptor(DCIR)は、細胞外にC型レクチン様糖鎖認識ドメイン(CRD)をもち、細胞質内に抑制性シグナル伝達モチーフ(ITIM)をもつ膜貫通型タンパク質で、樹状細胞やマクロファージなどの自然免疫細胞に発現し、抑制的なシグナルを伝達すると考えられている。これまでの研究から、C型レクチン受容体が自然免疫受容体として病原体を認識し、生体防御に重要な役割を果たすことが報告されているが、DCIRの感染防御における役割については不明な点が多い。本研究では、可溶型DCIR(DCIR-Fc)を調製し、真菌に対する結合を調べた結果、Aspergillus fumigatusに結合を示すのに対し、Candida albicansおよびCryptococcus neoformansには結合を示さなかった。次に、DCIRの自然免疫応答における役割を調べる目的で、野生型およびDCIR欠損マウス骨髄由来マクロファージ(BMDM)をA. fumigatusと共培養し、培養上清中のサイトカイン産生を調べた。その結果、DCIR欠損BMDMは野生型BMDMと同等のTNF、IL-6、IL-1beta、IL-10の産生量を示した。また野生型およびDCIR欠損マウス骨髄由来DC(BMDC)とA. fumigatusと共培養し、培養上清中のサイトカイン産生を調べたが、同様の結果が得られた。DCIRの生体防御における役割を調べる目的で、野生型およびDCIR欠損マウスにA. fumigatusを感染させ、生存を調べた。DCIR欠損マウスは、野生型マウスと同様の体重減少率・生存率を示した。
以上のことから、DCIRはA. fumigatusを認識するが、自然免疫応答の誘導や宿主免疫応答に関与しないことが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] TARM1 contributes to development of arthritis by activating dendritic cells through recognition of collagens2021

    • 著者名/発表者名
      Yabe Rikio、Chung Soo-Hyun、Murayama Masanori A.、Kubo Sachiko、Shimizu Kenji、Akahori Yukiko、Maruhashi Takumi、Seno Akimasa、Kaifu Tomonori、Saijo Shinobu、Iwakura Yoichiro
    • 雑誌名

      Nature Communications

      巻: 12 ページ: 94

    • DOI

      10.1038/s41467-020-20307-9

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] イミキモド誘導乾癬およびDSS誘導大腸炎発症における炎症性サイトカインIL-36alphaの機能解析2020

    • 著者名/発表者名
      矢部力朗、鄭琇絢、西城忍、岩倉洋一郎
    • 学会等名
      第67回日本実験動物学会総会

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公開日: 2021-12-27  

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