ハダカデバネズミはマウスと同程度の大きさながら、老化・がん化耐性を持つ最長寿齧歯類(最大寿命37年)であり、新規の老化・がん化予防法開発のための実験動物としての需要が、近年急速に高まっている。しかし、ハダカデバネズミは繁殖個体が限定される真社会性動物であるため、繁殖効率が低く、また、野生動物であるため微生物学的統御がなされていない・遺伝的均一性が不明といった問題があり、いまだ個体を扱った研究の普及には程遠い状況にある。本研究では、ハダカデバネズミを実験動物として広く普及させるために、微生物学的および遺伝学的統御、繁殖法の改善などの実験動物化に関する基盤整備を目的として研究を行った。
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