研究課題
自然免疫受容体であるDCIR(Dendritic Cell ImmunoReceptor)は自己免疫疾患誘導因子の一つである。Dcir-/-マウスは自己免疫様疾患や骨量増加を伴う骨代謝疾患を自然発症する。我々は受容体の機能発揮に必須である生理的リガンドの同定に成功し、DCIRを介した制御機構をDCIR-リガンド相互作用の観点から理解する基盤が確立できた。そこで免疫系の恒常性を維持するDCIR-リガンド相互作用を介した制御機構を明らかにする。研究実施計画としてI.DCIR糖鎖リガンドの特性と発現制御メカニズム、II.ノイラミニダーゼコンディショナルノックアウトマウス作製と疾患関連性の解析、III.糖鎖リガンドNA2とDCIRによる免疫系制御機序の解析、の研究項目を設定した。I. DCIR糖鎖リガンドの特性と発現制御メカニズム:ミエロイド系細胞に糖鎖リガンドが発現していることを示していた。ミエロイド系細胞におけるノイラミニダーゼmRNAの発現を検出したところ細胞集団毎に発現パターンが異なることが判明した。II.ノイラミニダーゼコンディショナルノックアウトマウス作製と疾患関連性の解析:ノイラミニダーゼコンディショナルノックアウトの樹立に向けての準備が完了した。III.糖鎖リガンドNA2とDCIRによる免疫系制御機序の解析:前年度までにノイラミニダーゼを生体内投与すると実験的自己免疫疾患動物モデルの臨床スコアが減少することを見出していた。本年度、糖鎖リガンドNA2の発現上昇を促すノイラミニダーゼ処理を行うとT細胞応答が減弱することが明らかとなった。
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