タンパク質の合成途中のエラーによる翻訳停止はタンパク質の機能の重大な欠陥を引き起こし、タンパク質の恒常性の破綻につながります。タンパク質の恒常性の破綻は、更に不良なタンパク質の蓄積やオルガネラの損傷、シグナル伝達経路の撹乱など、広範な細胞機能の障害を引き起こすため、アルツハイマー病やパーキンソン病などの神経変性疾患の原因になると考えられています。本研究では、細胞の持つ品質管理の仕組みを分子レベルで解明しました。本成果は、神経変性疾患の原因となる異常タンパク質の合成を効率的に抑制する治療薬の開発に貢献する事が期待されます。
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