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2020 年度 実施状況報告書

ヒトSMC5/6複合体の網羅的アンバイアス解析:オーキシンデグロン法を中心に

研究課題

研究課題/領域番号 19K06495
研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

夏目 豊彰  国立遺伝学研究所, 遺伝メカニズム研究系, 助教 (10435513)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードSMC5/6 / オーキシンデグロン法 / 転写 / DNA超らせん構造 / 核内ボディ
研究実績の概要

本研究は、オーキシンデグロン法、スクリーニング、ライブセルイメージング、ゲノム科学的手法を駆使した網羅的且つアンバイアス解析を通して、未だその機能が謎に包まれているStructural Maintenance of Chromosomes (SMC) 複合体の1つ、ヒトSMC5/6複合体の全容を明らかにすることを目的としている。本年度はまず、前年度までに得られていた結果に関し、コペンハーゲン大学のグループとの共同研究結果を論文発表した(Venegas, Natsume et al., 2020, Cell Reports)。また、SMC5/6の染色体結合プロファイルの解析(ChIP-seq)や、SMC5/6を枯渇した場合のトランスクリプトーム解析(total RNA-seqやRT-qPCR)から、SMC5/6がDNA超らせん構造が蓄積する染色体領域に結合し、転写制御において重要な役割を果たしている事を示すデータを得た。さらに、SMC5/6の核内局在を、ライブセルイメージング解析等で観察した結果、近年膜のないオルガネラとして注目を集める、転写制御に関わるさまざまな核内ボディに局在することが分かった。これらの核内ボディへの局在機構に関する知見も、オーキシンデグロン法を用いた解析から得ることができた。これらすべての結果からモデルを構築し、様々な検証実験を行った。現在論文投稿の準備を行っている。コロナ感染拡大のため、本結果の学会やシンポジウムにおける発表は見送った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ゲノム解析や顕微鏡解析が予定より進展した。スクリーニングに関しては次年度に行う予定である。

今後の研究の推進方策

これまでに得られた結果から、論文投稿の準備を行い、必要な実験を行う。また、遺伝的および物理的相互作用因子のスクリーニングにも着手する。

次年度使用額が生じた理由

研究を進める上で、一部のゲノム解析を次年度に延期したため、次年度使用額が生じた。また、コロナウイルス感染拡大に伴い、学会参加のための旅費の未使用分が生じた。これらの予算は、翌年度に当初の目的通りに利用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Inducible Degradation of the Human SMC5/6 Complex Reveals an Essential Role Only during Interphase2020

    • 著者名/発表者名
      Andres Bueno Venegas, Toyoaki Natsume, Masato Kanemaki, Ian D Hickson
    • 雑誌名

      Cell Reports

      巻: 31(3) ページ: 107533

    • DOI

      10.1016/j.celrep.2020.107533

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

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公開日: 2021-12-27  

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