細胞ストレスを引き起こす外的要因(紫外線、活性酸素等)は、凝集タンパク質の形成を誘導する事から、神経変性疾患の発症に関与している。神経変性疾患の発症原因の探索、その病態の軽減は、健全な高齢化社会の実現のために喫緊の研究課題である。小胞体ジスルフィド還元酵素ERdj-5は、その凝集タンパク質で過剰に形成されるジスルフィド結合を開裂させる酵素であり、その細胞ストレス応答性やストレスに対する局在変動、凝集タンパク質に対する基質特異性を明らかにしたことは、神経変性疾患の主要因である凝集タンパク質の解消につながることが期待できる。
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