研究課題
2021年度は、 EBI3がgp130やIL-23Raに結合し細胞内でリガンド非依存的に活性化シグナルを誘導する可能性について行った。まず、HEK293T細胞にEBI3を一過性に遺伝子導入すると、FACSを用いた発現解析より、EBI3が強く細胞表面に発現されることがわかった。次に、同時にgp130 siRNAを遺伝子導入すると、siRNAの量が高くなるにつれて、ウエスタンブロット解析によりgp130発現が低下し、それと共に、EBI3の細胞表面での発現が低下した。さらに、FLAGタグ付きのgp130の全長または細胞外領域だけをEBI3と共にHEK293T細胞に遺伝子導入し、両者に対する抗体で免疫沈反応後ウエスタンブロット解析をすると、gp130の全長でも細胞外領域だけでもEBI3に会合することがわかった。次に、HEK293T細胞に、IL-23RaとIL-12Rb1、STAT3反応性GAS-LucおよびEBI3を強制発現させると、IL-23刺激でルシフェラーゼ活性が増強したが、IL-23刺激がなくても、EBI3を共発現させるだけで、EBI3依存的にルシフェラーゼ活性が増強した。さらに,EBI3は、IL-23Raの全長のみならず細胞外領域のみのIL-23Raに結合することもわかった。次に、EBI3がgp130に会合しリガンド非依存的に細胞増殖活性を誘導する可能性を検討するため、IL-3依存的に細胞増殖を誘導するBa/F3細胞に、gp130またはEBI3、および両者を発現した細胞株を作製した。gp130を発現した細胞は、Hyper-IL-6(sIL-6Ra/IL-6)刺激で、増殖を誘導したが、gp130とEBI3を共発現した細胞が顕著に強い自然増殖を示すことは見られなかった。gp130の代わりにIL-23Raを用いても、同様に見られなかった。
すべて 2021
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件)
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