電子スピン共鳴(ESR) は、活性酸素腫などを同定・定量化できる強力な手法であるにもかかわらず、電磁波侵入長などの問題から、医学用/生物用のイメージング技術としてはあまり多く利用されてない。本研究は、これまでのESRイメージングで問題になっている、水によるマイクロ波の誘電損失や空間分解能の問題を解決するべく、ミリ波や近接場を用いたESRイメージング技術の開発を試みた。本研究ではESRイメージング装置のプロトタイプを構築したが、ミリ波パワーの損失や電波干渉の問題に合わせて、試料のポジションに関係なくESR吸収が起き、鮮明なESRイメージが得られないため、異なる手法が必要である事が明らかになった。
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