植物ゲノムでは進化の過程で遺伝子内部の非翻訳領域(インントロンやUTR配列)に転移因子 (トランスポゾン)が大量に蓄積されている。本研究課題は植物ゲノムを対象に遺伝子内部に存在するトランスポゾン由来の潜在性プロモーター(cryptic promoter)解析やトランスポゾン抑制に異常をきたす変異体の解析を通して、遺伝子領域に存在するトランスポゾン由来の非コードRNA転写制御メカニズムとその機能を明らかにすることを目的としている。本研究で我々はシロイヌナズナにおけるゲノムワイドな転写開始点の解析を行い、普段はエピジェネティック修飾によって抑制されているCrypticな転写開始点から発現するRNAクラスターを3000以上新たに同定し、その多くが転移因子配列由来であることを見出した。
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