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2019 年度 実施状況報告書

ユビキチン-プロテアソーム系を介したCpGアイランドの制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K06621
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

伊藤 伸介  国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, 研究員 (50612115)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードエピジェネティクス / プロテアソーム
研究実績の概要

哺乳類ゲノムの転写開始点付近に多く存在するCpGアイランド (CGI)は、エピジェネティック修飾のプラットフォームとして寄与して遺伝子発現制御を担っている。しかしながら、CGIを読み取り、エピジェネティック修飾を適切に導入する機構は不明な点が多い。とりわけ、転写抑制するクロマチン制御複合体であるポリコーム群の標的特異性の決定について本研究ではメカニズムを解析していく。CGIを認識するCXXCドメインを含有するKDM2Bは、マウスES細胞においてCXXCドメインを介してほぼ全てのCGIに結合し、相互作用因子であるポリコーム転写抑制複合体PRC1.1の構成因子RING1B, BCOR, PCGF1を特定のCGI (PcG (+) CGI)にリクルートする。KDM2B-PRC1.1はH2AubをCGIに導入し転写抑制を行う。一方で、興味深い事に約80%のCGIは、KDM2Bが存在するにも拘らず、PRC1.1の結合しないCGI (PcG (-) CGI)として存在する。申請者の予備実験から、PRC1.1の持つユビキチンリガーゼ活性とプロテアソームによる分解メカニズムをCGIに導引するか否かによって、PRC1.1のCGIへの結合が決定されることが示唆されている。本研究課題では、KDM2Bが選択的に20%のCGIにPRC1.1をリクルートするメカニズム、一方で残りの80%のCGIからPRC1.1を排除するメカニズムを解析し、CGIエピゲノム制御のメカニズムを解明することを目指す。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

PRC1.1がプロテアソームと結合するとこを見出し、ポリコームの自己ユビキチン化を誘導することが示唆された。

今後の研究の推進方策

今後は、PRC1.1のユビキチン化のターゲットが自己、および他のどの因子なのかを生化学的実験から検証していく。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2019 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [国際共同研究] オックスフォード大学(英国)

    • 国名
      英国
    • 外国機関名
      オックスフォード大学
  • [雑誌論文] Synergy between Variant PRC1 Complexes Defines Polycomb-Mediated Gene Repression.2019

    • 著者名/発表者名
      Fursova NA, Blackledge NP, Nakayama M, Ito S, Koseki Y, Farcas AM, King HW, Koseki H, Klose RJ.
    • 雑誌名

      Molecular Cell

      巻: 74 ページ: 1020-1036

    • DOI

      10.1016/j.molcel.2019.03.024.

    • 査読あり
  • [学会発表] Polycomb-proteasome axis shapes the epigenetic landscape of CpG islands2019

    • 著者名/発表者名
      伊藤伸介
    • 学会等名
      エピジェネティクス研究会

URL: 

公開日: 2021-01-27  

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