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2021 年度 実績報告書

ゲノムワイド・スクリーニングによるゴルジ体ストレス応答制御因子の網羅的同定と解析

研究課題

研究課題/領域番号 19K06645
研究機関兵庫県立大学

研究代表者

吉田 秀郎  兵庫県立大学, 理学研究科, 教授 (60378528)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードゴルジ体 / ストレス / プロテオグリカン / ムチン / コレステロール / 神経変性疾患 / TFE3 / KLF
研究実績の概要

細胞小器官の量的調節機構は、細胞が自律的に機能するために必須の機構であり、その分子機構の解明は細胞生物学の重要な研究課題である。ゴルジ体ストレス応答はゴルジ体の量的調節機構であり、研究代表者が世界に先駆けて切り拓いた研究分野である。本研究課題の開始前までに、ヒトのゴルジ体ストレス応答の分子機構として、4つの応答経路(TFE3経路とプロテオグリカン経路、ムチン経路、コレステロール系)を発見し、本研究課題ではこれら4経路の制御因子を同定することによってその分子機構を明らかにしようとしている。コレステロール経路に関しては、前年度はPITPNB遺伝子のノックアウト細胞でコレステロール経路の活性化が起こらなくなることを見出したが、今年度はPI4KIIIB遺伝子とCDIPT遺伝子のノックアウト細胞でもコレステロール経路の活性化が起こらなくなることを見出した。これら3つの酵素はトランスゴルジでのPI4P必要であることから、ゴルジ体ストレスによってトランスゴルジのPI4Pが増えることによってコレステロール経路が活性化されているのではないかと推論した。ムチン経路に関しては、前年度に行った酵母one hybridスクリーニングの結果、転写因子の候補としてRelAなどを見出していたが、今年度は細胞でRelAを過剰発現させたところ、ムチン経路の活性化が起こることがわかった。現在、RelA遺伝子のノックアウト細胞でムチン経路の活性化が抑制されるかどうか調べている。TFE3経路に関しては、網羅的siRNAスクリーニングを行った結果、TFE3経路の制御因子の候補を複数見出した。現在、これらの候補遺伝子のノックアウト細胞を作製し、TFE3経路の活性化が抑制されるかどうか調べている。プロテオグリカン経路の制御因子に関しては、転写因子KLF2とKLF4の転写誘導を制御するエンハンサー配列を同定した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2021 その他

すべて 学会発表 (5件) (うち招待講演 2件) 備考 (1件)

  • [学会発表] ゴルジ体ストレス応答プロテオグリカン経路を制御する転写因子 KLF2の発現制御機構2021

    • 著者名/発表者名
      坂本美憂、三宅衣織奈、小森亮太、 若林貞夫、佐々木桂奈江、吉田秀郎
    • 学会等名
      第73回日本細胞生物学会大会
  • [学会発表] ゴルジ体ストレス応答プロテオグリカン経路を制御する転写因子 KLF4の発現制御機構2021

    • 著者名/発表者名
      三宅衣織奈、坂本美憂、小森亮太、 若林貞夫、佐々木桂奈江、吉田秀郎
    • 学会等名
      第73回日本細胞生物学会大会
  • [学会発表] 抗がん剤 OSW-1によるゴルジ体ストレス応答における PtdIns transfer protein beta(PITPNB)の機能解析2021

    • 著者名/発表者名
      佐々木桂奈江、森下史、足立拓弥、渡部雄斗、若林貞夫、櫻井香里、 養王田正文、山地俊之、花田賢太郎、 吉田秀郎
    • 学会等名
      第73回日本細胞生物学会大会
  • [学会発表] 哺乳類ノックアウト細胞ライブラリーを用いた薬剤の作用機序の解析 ― ゴルジ体ストレス応答での応用例 ―2021

    • 著者名/発表者名
      吉田秀郎
    • 学会等名
      日本ケミカルバイオロジー学会産学連携委員会
    • 招待講演
  • [学会発表] 新規技術によるゴルジ体ストレス応答の制御因子の同定2021

    • 著者名/発表者名
      吉田秀郎
    • 学会等名
      第44回日本分子生物学会年会
    • 招待講演
  • [備考] Hiderou Yoshida, University of Hyogo

    • URL

      https://www.sci.u-hyogo.ac.jp/life/biochem2/index-j.html

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公開日: 2022-12-28  

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