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2020 年度 実施状況報告書

メダカを活用した脊椎動物寿命解析系の確立

研究課題

研究課題/領域番号 19K06658
研究機関京都大学

研究代表者

石川 時郎  京都大学, 理学研究科, 助教 (70632545)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードメダカ / 寿命 / 老化
研究実績の概要

脊椎動物に共通の老化メカニズムを明らかにするため、本研究ではメダカをモデル生物とした老化解析系の確立を目指し、さまざまな遺伝子改変メダカや遺伝子導入メダカの作成を行っている。
様々な種において、摂取カロリーの適切な抑制は寿命を伸ばす働きがあることが報告されている。前年度、摂取カロリーによるメダカへの寿命の影響を調べるべく、低量の餌、多量の餌による飼育実験を行ったところ、低量の餌により、逆にメダカが早く死んでしまう事態となり、想定よりもメダカの生存に必要なカロリーが高かったことがわかったため、今年度は、異なる3つの容量を用いて、飼育実験を行っている。
生物が老化するに従って、個体内では分裂をほとんどしない老化細胞が蓄積することが知られている。この老化細胞はさまざまなサイトカインを分泌し、周囲の細胞を傷つけることから周辺組織のさらなる老化を促す要因となっていると考えられる。マウスにおいては老化細胞の除去により、マウス寿命の顕著な増加が見られるため、本研究においても同等の系の構築を試みた。
すなわち、老化細胞に特異的に発現するp16遺伝子の下流に、薬剤特異的に細胞死を誘導できるタンパク質を組み込んだ遺伝子ベクターを構築した。次に、この遺伝子ベクターとともにphiC31インテグレース mRNAをattPを第13染色体に有するメダカにマイクロインジェクションすることで、第13染色体にp16-アポトーシス遺伝子を1コピーのみ導入された遺伝子導入メダカの作出に成功した。今後、この個体の老化の進行を薬剤の有無で確認する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究に用いる基礎となる系統の樹立に成功した。予定通り寿命解析系の立ち上げを行える見込みである。

今後の研究の推進方策

寿命解析系を立ち上げ、作成した系統の寿命を検討する。

次年度使用額が生じた理由

予想よりも消耗品を必要としなかった。今年度使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Antipsychotic olanzapine-induced misfolding of proinsulin in the endoplasmic reticulum accounts for atypical development of diabetes2020

    • 著者名/発表者名
      Ninagawa Satoshi、Tada Seiichiro、Okumura Masaki、Inoguchi Kenta、Kinoshita Misaki、Kanemura Shingo、Imami Koshi、Umezawa Hajime、Ishikawa Tokiro、Mackin Robert B、Torii Seiji、Ishihama Yasushi、Inaba Kenji、Anazawa Takayuki、Nagamine Takahiko、Mori Kazutoshi
    • 雑誌名

      eLife

      巻: 9 ページ: 23-31

    • DOI

      10.7554/eLife.60970

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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