本研究は脊椎動物ではほとんど明らかになっていない、腱から骨格筋への情報伝達による筋配向制御メカニズムを明らかにすることを目的とした。そのために、発生中の胚から腱を除去するアプローチで腱から骨格筋への情報伝達の重要性を示した。またその際に発現変動する遺伝子群から筋腱結合を制御する因子の同定を試みた。本研究の結果から、筋腱境界領域に発現し、結合形成に関与する可能性のある20以上の遺伝子群を同定し、またiGonad法を用いた遺伝子ノックダウンから筋腱結合を制御しうる分泌遺伝子ファミリーを1つ同定した。本研究の結果から、発生中の胚の筋腱相互作用について多数の新たな知見が見出された。
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