生殖幹細胞の自己複製・分化制御機構や減数分裂の開始機構の解析は、マウスやショウジョウバエで精力的に行われ理解が進んできたが未だ解明に至ったとは言えない状況にある。本研究でトランスレイトーム解析に用いたmotoおよびPM-035変異体は先行する動物種においてもユニークな表現型を持つため、本研究からのフィードバックも期待される。またこれら学術的意義以外にも、魚類における生殖原細胞の解析はあまり進んでいないため、本研究におけるゼブラフィッシュ精原細胞における分子基盤の確立は資源枯渇が問題になっている日本の水産研究にも資するものであると考えられる。
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