LINC複合体は核内膜のSUNタンパク質と核外膜のKASHタンパク質によって形成され、核の移動や位置決定などで機能するタンパク質複合体である。本研究では雌性配偶体特異的な遺伝子発現誘導系を改良し、これを用いて、シロイヌナズナ有性生殖過程の核融合(極核融合と精核融合)におけるLINC複合体の役割の解析を行った。解析の結果、SUNタンパク質は極核融合には必要であるが、精核融合には関与しないことを示唆する結果を得た。また、雌性配偶体で発現するKASHタンパク質の特定とその機能解析、核膜融合に必要な核膜タンパク質GEX1の機能領域の解析を行った。
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