体の左右決定は内蔵逆位、内臓錯位などの原因となり、重篤な心臓病の原因ともなることから、医学的に重要である。一方で、これまで、繊毛が流れを感知するメカニズムなど、不明な部分が多く残されている。特に、繊毛による物理的シグナルの感知とカルシウムシグナルの関係は、これを否定する論文が報告されるなど、決定的な証拠は得られていなかった。本研究では、これまで観測されてこなかった左右決定に関わる繊毛内でのカルシウム濃度変化を初めて、イメージングにより捉えることに成功した。これは、上記の理由から、今後の繊毛研究において重要な知見である。
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