研究課題/領域番号 |
19K06767
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44050:動物生理化学、生理学および行動学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
吉田 将之 広島大学, 統合生命科学研究科(生), 准教授 (70253119)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 情動 / 小脳 / キンギョ / ゼブラフィッシュ / 恐怖 / 不安 / 呼吸 |
研究成果の概要 |
本研究課題は、恐怖学習と運動学習における小脳回路の使い分けを明らかにすることを目的として計画され、無条件刺激が下オリーブ核経由でプルキンエ細胞に入力すること、さらに下オリーブ核が恐 怖条件付けに果たす役割について部分的に明らかにすることに成功した。しかしながら、感染症拡大に起因する実験材料の調達不調により更なる発展が達成できなかった。そこで、計画を修正して遂行された研究により、自由行動下における呼吸計測に基づく恐怖・不安情動の定量に成功した。またこれを応用して新奇環境におけるゼブラフィッシュの順化過程の記載に成功した。この成果は、魚類を用いた情動の神経基盤解明に貢献することが期待できる。
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自由記述の分野 |
生物学的心理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脊椎動物における小脳は運動学習に深く関わることが明らかになっているが、近年恐怖などの情動性の学習にも重要であることが示されつつある。本研究では、基本的な恐怖学習である古典的恐怖条件付けにおいて、延髄の下オリーブ核が重要な役割を果たすことをキンギョをモデルとして明らかにした。さらに、ゼブラフィッシュをモデルとして、自由行動下における呼吸計測に基づく恐怖・不安情動の定量に成功した。またこれを応用して新奇環境におけるゼブラフィッシュの順化過程の記載に成功した。これらの成果は、情動の基本的神経機構とその進化の解明に貢献することが期待できる。
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