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2021 年度 研究成果報告書

酸素依存的な新規の植物二成分制御系の研究ー進化の観点からー

研究課題

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研究課題/領域番号 19K06779
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分45010:遺伝学関連
研究機関名古屋大学

研究代表者

青木 摂之  名古屋大学, 情報学研究科, 准教授 (30283469)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード多段階リン酸リレー / 概日時計 / 低酸素応答 / ヒスチジンキナーゼ / PASドメイン / ヒメツリガネゴケ / 時計タンパク質 / 糖代謝
研究成果の概要

蘚類ヒメツリガネゴケの2つのPASヒスチジンキナーゼ(PHK1/2)と、それらの下流の多段階リン酸リレー系(MSP)を各種解析法により研究した。その結果、(i)PHK1/2は核内で中継因子HPt1/2と結合し、この分布は赤色光により細胞質にも広がる;(ii)HPt1/2は時計タンパク質PRR1~3と核内で結合する;(iii)PHK1/2の局在およびHPt1/2との結合は日内制御を受け、夜には核で、昼には核―細胞質で起きる;(iv)PHK1/2は概日時計や糖代謝に関係する遺伝子群の転写を制御する;等を明らかにした。こうして、PHK1/2に始まる新規MSP経路の概容を解明できた。

自由記述の分野

植物分子生理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

PHK1とPHK2は低酸素環境化でコケ植物の生育を制御する因子です。この研究では、PHK1/PHK2に始まる細胞内の情報伝達の仕組みを研究しました。その結果、PHK1/PHK2は、中継因子を介して、体内時計の部品であるタンパク質の一部に情報を伝達し、さらに、体内時計の部品タンパク質をコードする遺伝子群や、また糖の代謝に関係する遺伝子群の転写レベルを制御することを明らかにしました。これにより、植物が低酸素環境や日内変動する環境に適応する仕組みの理解がすすみ、将来的には冠水条件や高地の低酸素条件でも効果的に生育する農作物の開発等につながると期待できます。

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公開日: 2023-01-30  

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