研究課題
基盤研究(C)
ニュージーランドで小型化したと考えられていたブタナとヒメスイバについて形態形質を測定し、原産地のヨーロッパのそれぞれの種と比較した。その結果、ニュージーランドの形態変異はヨーロッパにある形態変異の中に完全に埋没した。つまりニュージーランドで見られた形態変異はすでにヨーロッパに存在しており、ヨーロッパからニュージーランドへの複数回の移入により、大きな形態変異を示すようになったと考えられる。
植物分類学
現在進行形の進化を調べるためには、変化が最近起こったことが分かっている研究系を調べる必要がある。本研究ではニュージーランドの帰化植物でニュージーランドに帰化した後に小型化したと考えられていたブタナとヒメスイバについて解析を行った。しかし、ニュージーランドのブタナとヒメスイバの形態形質の変異はすでに原産地であるヨーロッパ内に内包されていたため、現在進行している進化を調べる研究系としては適していないことがわかった。