研究課題/領域番号 |
19K06868
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研究機関 | 青森公立大学 |
研究代表者 |
長岡 朋人 青森公立大学, 経営経済学部, 准教授 (20360216)
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研究分担者 |
澤藤 りかい 総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 日本学術振興会特別研究員(CPD) (50814612)
岡本 珠織 (藤澤珠織) 青森中央学院大学, 看護学部, 准教授 (70595694)
澤藤 匠 (蔦谷匠) 総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 助教 (80758813)
矢野 航 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 進学課程, 助教 (80600113)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 生物考古学 |
研究実績の概要 |
南米の人類学的調査の結果をまとめて論文にした。日本人類学会の会報である「Anthropological Science」に特集号を企画し、私は総説論文と原著論文を掲載をした。また、「アンデス文明ハンドブック」のコラムの執筆を行った。また、日本解剖学会で新しい研究成果を発表した。2012年にペルー、パコパンパ遺跡で発掘された3体の貴人墓から出土した人骨の報告を行った。資料は,金製品を副葬された若年女性(標本番号12PC-Ent 530-H1)、銀製品や顔料をともなう高齢女性(標本番号12PC-B-Ent 532-H1),この高齢女性と一緒に埋葬された若年女性(標本番号12PC-B-Ent 532-H2)である。本資料を中心に遺跡全体から出土した人骨を俯瞰すると,齲歯率や生前喪失歯率には階層差(階層が高いほど割合が低い)があることが明らかになった。また、階層が高い人骨には人工頭蓋変形が施されていた。次に、古人骨に基づいた古代の人口構造の復元を行い、産業革命がヒトのライフヒストリーに与えた影響に関する論文を「International Journal of Paleopathology」に掲載した。生物考古学という分野を振り返り、日本の生物考古学の現状と課題について「考古学ジャーナル」に論考をまとめた。最後に、アウトリーチプログラムを企画し、地域の小中学生を対象に形態学に基づいたサイエンスカフェを実施し、社会貢献に努めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
フィールドワークに出られない状況が続いており、古人骨調査が予定通り進められなかった。しかし、これまで収集したデータで論文執筆を行い、一定の業績を挙げることができた。
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今後の研究の推進方策 |
8~9月と2~3月に他研究機関所蔵の古人骨のデータ収集にいき、分析データに加えたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルスの流行により県外移動が制限され、資料調査旅費の支出ができなかったため。
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