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2020 年度 実施状況報告書

CT及びマイクロCTを用いた大腿骨の形態及び内部構造の観察による年齢推定法の検討

研究課題

研究課題/領域番号 19K06870
研究機関千葉大学

研究代表者

千葉 文子  千葉大学, 大学院医学研究院, 講師 (90724972)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード法人類学 / computed tomography (CT) / 年齢推定 / 大腿骨
研究実績の概要

大腿骨頭窩の形態的変化については、肉眼的評価による先行研究に準拠し辺縁に注目し独自に設定した修正分類(mP1~mP5)がCT画像上可能かどうか検討した。当初は大腿骨頭窩辺縁の断面を冠状断及び矢状断の2方向で観察する計画としていたが、観察断面の前端と後端では骨頭窩の辺縁の性状が十分に観察できないことから再構成方法を変更して検討した。骨頭窩の肉眼的中心を通る平面で円形に再構成する任意断面再構成画像で観察した結果、骨頭辺縁の形態は概ね評価が可能であったが、骨盤骨によるアーチファクトの影響を受け一部詳細な評価は困難であった。また、大腿骨頭窩の多孔質の観察は困難であったが、大腿骨頭窩の断面のCT値が低下し、皮質骨が不連続になっていることが観察された。一方で、骨頭窩を中心とする平面で1°間隔、5°間隔あるいは10°間隔で再構成し、それぞれ360枚、72枚、36枚の画像で評価すると同一事例でも同じ分類が不能なことがあり、今後三次元再構成画像での評価を検討している。
大腿骨の微細構造の評価について。大腿骨片をマイクロCTで撮影し、微細構造の評価の検討のための予備的検討を行った。用いる工業用X線CTの条件からは数ミリ程度の骨片の撮影が望ましく、海綿骨を含めた撮影・分析は撮影条件の問題から難航しており、COVID-19の流行に伴い検討は中断している。皮質骨については、画像上オステオンの明瞭な観察は困難であるものの類似の構造が観察されたが、年齢や性別間での検討は同様に中断を余儀なくされた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

マイクロCTを用いた微細構造の評価についてはCOVID-19の流行に伴い、外部機関への委託が困難になるなどして現在撮影は中断している。CTを用いた大腿骨頭窩の評価については評価方法の変更を検討している。全体的にCOVID-19の対応に関連して研究の進捗は遅延した。

今後の研究の推進方策

マイクロCTを用いた皮質骨及び海面骨の微細構造の評価については継続困難である。
大腿骨の骨頭窩の評価については、任意断面再構成画像での評価が想定より困難であることが判明したため、肉眼的手法に準拠した三次元再構成画像を用いた方法を再度検討する。

次年度使用額が生じた理由

外部機関への受託分析のために確保していた予算については、初年度の予備的検討について研究協力という形で無償で実施されたために使用されなかった。次年度以降、分析に用いる端末の購入等を予定している。

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公開日: 2021-12-27  

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