研究課題/領域番号 |
19K06878
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研究機関 | 広島都市学園大学 |
研究代表者 |
馬屋原 康高 広島都市学園大学, 健康科学部, 准教授(移行) (60746395)
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研究分担者 |
辻 敏夫 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 教授 (90179995)
曽 智 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 助教 (80724351)
関川 清一 広島大学, 医系科学研究科(保), 准教授 (30363055)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 肺活量 / 咳嗽 / 咳嗽音 / 呼吸機能 / ニューラルネット / 機械学習 |
研究実績の概要 |
本研究は、咳嗽音を用いて呼吸機能を推定するシステムを構築することである。 2022年度は、従来のlambda-mu-sigma法を用いて計算した肺活量と咳音圧レベルを基に計算した咳嗽時最大呼気流量(CPS)を入力とするニューラルネットを用いた機械学習モデルを提案した。若年群31名と高齢群25名から合計56サンプルの咳嗽音と肺活量を収集した。モデルの性能は自乗誤差で評価し、Friedman検定やHolm検定などの統計検定を行い、異なるモデルの自乗誤差を比較した。提案モデルは他のモデルよりも有意に小さな自乗誤差(p<0.001)を達成した。さらに提案モデルを用いて、参加者の肺活量が標準下限値より低いかどうかを検出した.提案モデルでは、他のモデルに比べてROC曲線から求めたAUC値が有意に高い(0.831, p<0.001)ことが示された。これらの結果は、肺活量の低下をスクリーニングする提案モデルの有効性を示している。 この成果は、海外科学雑誌Scientific reportsに掲載した(インパクトファクター4.997t、DOI:10.1038/s41598-023-35544-3)。 また、本研究では肺活量を推定するためにCPSを用いているが、これは我々の研究チームが開発した技術である。CPSの精度向上は、本研究において呼吸機能の予測精度を向上するためには重要であるため、スペインの医師であるMiguel Rubio Perez氏と共同研究を行い、筋萎縮性側索硬化症の症例を対象として信頼性と妥当性を検証している。この成果は、2023年度中に海外科学雑誌に投稿予定である。
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