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2021 年度 研究成果報告書

シナプス可塑性をin vitroで再現する

研究課題

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研究課題/領域番号 19K06885
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分46010:神経科学一般関連
研究機関名古屋大学 (2020-2021)
京都大学 (2019)

研究代表者

細川 智永  名古屋大学, 理学研究科, 講師 (30602883)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードシナプス可塑性 / シナプス / 液-液相分離 / 受容体 / 記憶
研究成果の概要

本課題ではシナプスタンパク質CaMKIIがシナプス後膜肥厚でタンパク質をつなぎ止め安定化するハブの役割を果たすという仮説を検証した。香港科学技術大学が2018年にシナプス後膜肥厚が液-液相分離による高いダイナミクスを持ったタンパク質の凝縮体であると報告をしたため、CaMKIIがシナプス後膜肥厚で液-液相分離を起こし凝縮体を形成する可能性に注目し、共同研究を行った。CaMKIIが興奮性刺激に応じて液-液相分離によりGluN2Bと凝縮体を可塑的に形成することを明らかにした。またこれによりシナプス後膜肥厚のStargazinのナノスケール局在を調節していることも明らかにした。

自由記述の分野

神経科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本課題では代表的なシナプスタンパク質CaMKIIの新たな役割を同定した。これまでその高すぎる発現量や必要性の不明な12量体構造が長らく議論の対象となってきたが、我々の発見した新たな役割、すなわち液-液相分離により蛋白質を凝縮する役割によってこれらの必然性を合理的に説明できるようになった。この凝縮により伝達物質受容体のナノスケール局在が調節されており、効率的な情報伝達を実現している。このことはシナプス可塑性と記憶形成の新たなメカニズムを示唆している。また凝縮の促進または抑制によって神経疾患への医学的応用が期待される。この成果は2021年のNature Neuroscienceに発表した。

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公開日: 2023-01-30  

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