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2022 年度 研究成果報告書

転写因子Phox2bを発現する延髄内細胞の低酸素及び高炭酸ガス受容機構の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 19K06946
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分46030:神経機能学関連
研究機関昭和大学

研究代表者

鬼丸 洋  昭和大学, 医学部, 客員教授 (30177258)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード高炭酸ガス応答 / 低酸素応答 / Phox2b / チロシン水酸化酵素 / 吻側腹外側延髄 / 新生児ラット
研究成果の概要

新生児ラット摘出脳幹-脊髄標本を用いて,延髄吻側腹外側部の呼吸・循環関連ニューロンから細胞内記録を行い,低酸素および高CO2刺激に対する膜電位応答をTTX存在下で調べた.Phox2b+/TH+ニューロンは低酸素刺激に対し,平均3.3 mVの脱分極を示したが,高CO2刺激に対しては有意な反応を示さなかった.Phox2b+/TH-ニューロンは低酸素刺激には応答せず,高CO2刺激に対しては,平均6.1 mVの脱分極を示した.Phox2b-/TH-呼吸性ニューロンは低酸素刺激に対して,脱分極あるいは過分極を示すものなどニューロンによって異なる反応を示したが,平均すると-2.2 mVの過分極を示した.

自由記述の分野

神経生理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

今回の特に注目すべき研究結果は,Phox2b+/TH+ニューロン(いわゆるC1アドレナリンニューロン)が低酸素刺激に直接脱分極応答を示し,中枢性低酸素受容細胞であることが明らかになったことである.低酸素応答の分子機構については今後の課題として残されている.一方,呼吸性ニューロン(Phox2b-/TH-)では低酸素刺激に対しては脱分極を示すものと過分極を示すものがあった.過分極応答にはKATPチャネルが関与すると考えられた.C1アドレナリンニューロンは交感神経活動維持に重要な役割を持つ一方で,中枢低酸素受容器として働くことが示唆されたことは意義深い.

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公開日: 2024-01-30  

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