本研究で、箱Aで電気ショックした3時間後に異なる新規箱Bを体験したマウスでは24時間後の箱Bでのフリージング時間が、3時間後に箱Bを体験していないマウスの24時間後のフリージング時間よりも長くなった。視床下部CRFをノックダウンしたAAV-KD-AABマウスでは24時間後の箱Bにおけるフリージング時間が顕著に長くなったが、視床下部CRFを過剰発現したAAV-CRF-AABマウスでは3時間後の箱Bでのフリージング時間が既に長くなかった。以上から、視床下部CRF発現がトラウマ記憶の汎化を制御している可能性が示唆された。また、3時間後の箱B内の中央嗜好性が24時間後の過誤の恐怖記憶の増強と相関した。
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