研究課題
基盤研究(C)
光学活性有機リン化合物は、金属触媒や有機分子触媒において重要な役割を果たしており、注目されている。しかしながら、その不斉合成手法は多様性に欠けているため、有機リン化合物の有用性研究が遅れている。本研究では、硫黄元素の特性を活かしたキラル有機リン化合物の新規効率構築法の確立を目的とする。硫黄原子を導入した第二級ホスフィンスルフィドを用いることで、ニトロアルケンに対する不斉ヒドロホスフィニル化反応に成功した。生成物の有用性についても明らかにした。
有機化学
硫黄元素の特性を活かし、光学活性な有機リン化合物を合成する化学技術は、今後の精密有機合成、医薬品合成に必要不可欠な配位子や触媒を創製する方法論となりえます。この度の研究助成金で開発された光学活性有機リン化合物の新たな機能性が見出され、本分野の発展につながることが期待されます。