糖やペプチドに含まれる部分構造であるα-ヒドロキシアミドおよびβ-ヒドロキシアミドへの選択的アシル化反応を開発した。考案した特殊なアシル化剤とルイス酸および配位性の基質の複合体形成を鍵とするテンプレート効果を利用することが本研究の要である。糖ペプチドのセリン残基選択的アシル化反応は高選択的に進行し、LCMSと2DNMRにて確認した。また、多糖類に含まれるN-グリコリル構造のアシル化モデルとして、二糖類への位置選択的アシル化を検討し、8つのヒドロキシ基が存在する中、目的の1つのヒドロキシ基のみを選択的にアシル化することに成功した。
|