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2019 年度 実施状況報告書

アミノ酸配列と脂質の組み合わせが膜貫通ヘリックス構造・会合に及ぼす影響の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K07013
研究機関京都大学

研究代表者

矢野 義明  京都大学, 薬学研究科, 講師 (60402799)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードモデル膜貫通ヘリックス / シングルペア蛍光測定 / GXXXG配列
研究実績の概要

現在大部分が未解明である脂質による膜タンパク質制御原理の一端の解明を目指し、会合モチーフとして知られるGXXXGの周辺配列とコレステロールの組み合わせや、ヘリックスブレーカーとして知られるプロリンが誘起しうるヘリックス折れ曲がり構造が膜厚によりどのように調節されるか解明しすことを目標として研究を行った。
GXXXG配列の周囲に位置するアミノ酸(5,6,16,17残基) をG, A, Lに変異させた一連の膜貫通ヘリックスに関して、複数の配列の合成と測定を行った。蛍光色素Cy3BおよびCy5で蛍光標識したペプチドを合成し、ジスルフィド結合を介して平行架橋体を合成した。シングルペア蛍光測定による自己会合力の測定および、蛍光輝点の解析を行った結果、多くの配列ではPOPC 膜、POPC/コレステロール膜のいずれでも強い会合が起こらなくなった。したがって、GXXXGの周辺配列は少し変化するだけでも会合力に大きく影響することが明らかになった。一方で、グリシンを1残基追加導入したある配列に関しては、コレステーロール含有膜での会合が観測された。元のGXXXG配列ではコレステロール含有膜では会合が見られなかったことから、何らかの特異的な構造を形成している可能性がある。
また、プロリン含有ペプチドについては、2種類の13C=18O安定標識アミノ酸含有ペプチドを合成・精製完了した。また4種類については合成を行った。今後精製を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

サンプル調製、測定ともに大きな問題なく進行しており、計画通り進んでいる。

今後の研究の推進方策

GXXXG周辺配列、プロリン含有ヘリックスともに、引き続きサンプル調製とシングルペア蛍光測定およびFTIR測定・解析を進めていく。蛍光測定で会合が見られた配列については特に、FTIR測定で配向角に変化がないか調査し、配列と合わせてどのような会合体をとりうるのか考察する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Single-Pair FRET measurement of GXXXG-mediated transmembrane helix associations -high sensitivity to the surrounding residues-2019

    • 著者名/発表者名
      Takayuki Morise, Yoshiaki Yano, Katsumi Matsuzaki
    • 学会等名
      The 11th Seoul-Kyoto-Osaka Joint Symposium on Pharmaceutical Sciences for Young Scientists
    • 国際学会

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公開日: 2021-01-27  

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